リニューアルのお知らせ

本サイトは工事中のため今しばらくお待ちください。

活火山「立山」、万が一に備えたい

立山弥陀ヶ原周辺では、2011 3 11 日に発生した東日本大地震以降地震活動が活発な状況となり、この年の10 5日にはマグニチュード5.4 5.2の地震が発生する等、さらに地震活動が活発化しました。

我が国には110の活火山がありますが、気象庁では火山噴火予知連絡会で選定された47の常時観測火山のうち、32火山で噴火警戒レベルを運用しています。

弥陀ヶ原火山は噴火警戒レベル対象外の活火山ですが、 気象庁では、弥陀ヶ原近傍の地震活動を詳細に把握する必要があるとして、2012 10 31 日に立山室堂に臨時に地震計を設置して24時間体制で監視しています。観測開始以降、弥陀ヶ原近傍を震源とする火山性地震の発生回数は少なく、地震活動が低調に経過していることは幸いと言えます。

 更に気象庁では、弥陀ヶ原の地殻変動を監視するため、立山地獄谷周辺にGPS 観測点を10か所設置して観測を実施した結果、火山活動によるとみられる変動は認められませんでしたが、こうした観測体制は噴火警戒レベル対象火山に準ずるものとして弥陀ヶ原火山が位置づけられていることを示しています。

気象庁は、立山地獄谷では以前から熱活動が活発であり、2012 年6月以降の観測で噴気の拡大・活発化や温度の上昇傾向が確認されているので、今後の火山活動の推移に注意を呼びかけています。

また気象庁は、この付近では特に火山ガスに注意するなど、活火山であることに留意するようにとの予報事項を変更していません。

弥陀ヶ原火山の地震観測については、気象庁が立山室堂に、京都大学が立山町に、国立研究開発法人防災科学技術研究所が上市町東種に各々地震計を設置しているほか、防災科学技術研究所はこのほかにも県外の白馬神城、大町及び神岡と、立山を取り囲むように地震計を設置しています。

気象庁は、火山観測に当たりこうした研究機関や自治体からの情報を総合的に分析していますが、火山観測の支援対策を気象庁等と協力して噴火の前兆を捉えることができるようにしたいものです。